新型レクサスLSが2017年にフルモデルチェンジすることになりました。
レクサスLSのフルモデルチェンジについては2017年1月8日から開催された北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)にてワールドプレミアされました。
日本国産車で最高峰の高級車となるレクサスLSが11年ぶりの世代交代となりますが、果たしてどのような内容になっているのか。
それでは、新型レクサスLSの最新情報を見ていきましょう。
レクサスLSとは?
レクサスLSに関しては、レクサスのフラッグシップモデルのラージセダンです。
1989年に発売し、海外では当初からレクサスLSの名称で、日本では2000年に発売された3代目まで「セルシオ」として発売されていました。
当時、セルシオは、好評だった日産のシーマに対抗する形で登場しています。
レクサスLS(セルシオ)が注目を集めたのは、その他に勝る圧倒的な静粛性にV8エンジン(1UZ-FE型)の精密度の高さ。
それで見事、メルセデスベンツ「Sクラス」BMW「7シリーズ」といったドイツのプレミアムブランドと互角に戦える存在となり、これは、日本が大衆車だけでなく、欧州に対抗できる高級車を作れることを示すことにもなりました。
そして2006年に日本でのレクサスブランド導入にともなって名称を日本でもレクサスLSに変更。
そこからは、1,595万円という日本車で最高クラスの価格を誇る高級車として君臨し続けています。
ちなみに2006年から発売されている3代目レクサスLSは、
〇4.6L V8エンジンを搭載した「LS460」「LS460L」
〇5.0L V8エンジン+電動モーターを組み合わせたハイブリッドモデル「LS600h」「LS600hL」
がラインアップされ、プレミアムセダンとして卓越した加速性能を実現させています。
そして、2017年。11年ぶりにフルモデルチェンジをして4代目レクサスLSが誕生します。
新型レクサスLSが2017年発売!フルモデルチェンジの内容とは?
新型レクサスLSの詳細については、1月8日に開催されたデトロイドモーターショー2017にて世界初公開されました。
この新型レクサスLSは、セルシオから数えると4代目ですが、日本でレクサスブランド導入から数えると2代目になります。
新型レクサスLSのエクステリア(外装)の詳細
新型レクサスLSのエクステリアは、どこかクーペ調であり、フロントからリヤ方向へ美しくのびやかなラインと前方に突き出したフェンダーが、新世代のフラグシップたる存在感を感じさせられます。
高級感と金属感を演出した新ボディカラーとして「マンガンラスター」が採用されています。
ヘッドライトは、レクサスならではの個性あるL字型のポジションランプを採用。
他には、「フラッシュサーフェイス・ウインドウ」というピラーをガラスの内側につけたものや、サイドウィンドウが3枚ずつ片側に持つ「6ライト・キャビン」を採用。
デザインとしては、クーペモデルのレクサスLCに通ずるデザインになっているとも言えます。
(レクサスLC)
新型レクサスLSのインテリア(内装)の詳細
新型レクサスLSのインテリア(内装)についても、先代同様フラグシップならではの、高級感あふれる上質な空間となっており、運転席は、様々なタイプのドライバーの体格がフィットできるように工夫されており、長時間ドライブでも負担が少なく快適なドライブができるように骨盤、大腿部、背中から肩、脇にかけて最適なサポート位置をきめ細かく設定できるようなシート設計にされています。
エアブラダ(空気袋)により背中から大腿部にかけて押圧するリフレッシュ機能も付与されています。
新型レクサスLSの内装のフロント部分は全体的に、上部が水平基調のインストルメントパネル&ドアトリム、下部は厚みのあるソフトなコンソール・アームレストという快適な空間が構成されています。
そして一番目立つ新型ナビゲーション画面には、12.3インチの専用ディスプレイを装備。
さらに、世界最大となる24インチの巨大ディスプレーとなるカラー表示HUD(ヘッドアップ・ディスプレイ)も選択が可能となります。
また、コクピットのメーター部分には以下のレクサス独自デザインが採用されています。
そして後部座席については、人を包み込む連続性のある空間が設計されており、シートバックやドアトリムがシームレスにつながる構成にされています。
- タッチパネルでヒーターやリフレッシュ機能を設定できる装備
- オットマン付きパワーシート
が採用されています。
新型レクサスLSの動画はこちら。
新型レクサスLSのエンジンとスペック性能について
新型レクサスLSには、モデルチェン前の4.6L V型8気筒DOHCエンジンではなく、新開発のV型6気筒3.5Lツインターボエンジンが採用されています。
つまりダウンサイジングターボが採用されることになります。
このV型6気筒3.5Lツインターボエンジンが搭載されるLS350のスペックはこちらです。
<LS350のスペック>
- 最高出力310kW[421PS]/5,200~6,000r.p.m
- 最大トルク600N・m[61kgf・m]/1,600~4,800r.p.m
- 総排気量3,445cc
- 10速オートマチック・トランスミッション
- JC08燃費 10.5km/l
レクサスLC500にも採用されている10速AT「Direct Shift-10AT」を新型レクサスLSにも採用しており、これによって
- エコ
- ノーマル
- スポーツ
- スポーツ+
といったモードが選択できるようになり、その場によってエンジンやサスペンションの調整を好みの物へ変更することが可能となっています。
また、それに加えて、レクサスダイナミックハンドリングシステムという運転制御システムも搭載していることから、安定感のある走行に加え、自分好みのダイナミックでパワフルな走りも体感できるようになりました。
新型レクサスLSは、従来のLSの走りに満足できていなかった人にとっても魅力的な走りを味わうことができそうです。
[ad#car-2]新型レクサスLSにLC500h同様のマルチステージハイブリッド搭載
そして新型レクサスLSには、ガソリンエンジン以外にもレクサスLC500hに搭載される「マルチステージハイブリッド」が搭載されたモデルが発売される見通しです。
☆マルチステージハイブリッドについて☆
マルチステージハイブリッドシステムでは、エンジンとモーター両方の出力制御が可能になりました。
これは、2つのモーターを採用したレクサスのハイブリッドシステムと、有段ギアの自動変速機構を組み合わせることに成功したためです。
それによって、エンジンの高回転化に加えて低速域ではエンジン使用領域を高回転側に拡大し、低速から力強い駆動力を生み出されます。
結果、パワフルで快適な走りが楽しめるようになっています。
さらに低速域から高速域まで、システム効率の高い動作点を選択し、EV走行領域を拡大したことによって、燃費性能に優秀で快適なクルージング走行を実現させたシステムとなります。
マルチステージハイブリッドシステムを採用した新型レクサスLSのモデル名は、LS500となる見込みです。
参考にレクサスLC500hnマルチステージハイブリッドシステム主要諸元を載せておきます。
2GR-FXS V型6気筒3.5Lエンジン |
総排気量(cc) | 3,456 |
---|---|---|
最高出力(kW / r.p.m.) | 220 / 6,600 | |
最大トルク(N・m / r.p.m.) | 348 / 4,900 | |
システム全体 | 最高出力(kW) | 264 |
新型レクサスLSのプラットフォームGA-Lプラットフォーム
新型レクサスLSのプラットフォームには、TNGAの思想で新開発のされた「GA-Lプラットフォーム」が採用されています。
これまでのスポット溶接に代わって車体の60%のも部分に構造用接着剤を使用しており、高剛性なだけでなく、軽量化にも成功しており、低く構えたクーペ調のシルエットは、このプラットフォーム採用が貢献しているといってもいいでしょう。
新型レクサスLSのボディサイズは?
新型レクサスLSのボディサイズは、モデルチェンジ前よりも大型化され、
- 全長 5,235mm
- 全幅 1,900mm
- 全高 1,450mm
- ホイールベース 3,125mm
となりました。
また、タイヤ&ホイールは19または20インチとなっています。
フラグシップたる堂々たるボディサイズであり、これは、海外のプレミアムメーカーであるBMW7シリーズ(全長 5,110 mm(G11)5,250 mm(G12)、全幅 1,900 mm、全高 1,480 mm(G11)1,485 mm(G12))とメルセデスベンツSクラス(全長5,116 mm / ロング:5,246 mm、全幅 1,899 mm、全高 1,496 mm)と同等のサイズといます。
新型レクサスLSの安全機能について
新型レクサスLSの安全装備として注目なのが、自動操舵で衝突回避支援するプリクラッシュセーフティを世界で初めて採用されたことです。
これによって、車両前方のカメラで、車が走っている方向に歩行者が飛び出てきた時に検知して、大型HUD(ヘッドアップディスプレイ)に表示し、
・従来の警報よりも早いタイミングからドライバーを危険な状態に近づけないよう注意喚起
・カメラとミリ波レーダーの情報に基づき自動でブレーキをかけ、ブレーキだけでは回避できないとシステムが判断した場合、車線内の回避スペースを見つけて自動的に操舵制御し、歩行者との衝突回避を支援する
という最先端の安全サポートが行われるシステムを実用化されることになりました。
その他、「高度運転支援技術Lexus CoDrive」という自動運転技術も採用されています。
これは、ドライバーの意図にあった運転の操作を制御するシステムであり、ウインカー操作時等の車線変更を支援してくれるなど、メルセデスベンツの新型Eクラスに近い機能と思われます。
新型レクサスLSで残りの注目所はミラーレス仕様
新型レクサスLSで残りの注目所は、ミラーレス仕様が用意されるか否かという所です。
ワールドプレミアされる直前まで、新型レクサスLSの目玉機能としては、オプション機能で日本国産車初のミラーレス車となるのではと噂されていました。
これは、新型レクサスLSのコンセプトデザインだったLF-FC conceptがミラーレス仕様だったことや、国土交通省が、2016年に保安基準を改定して自動車の安全確認用ミラーをカメラとモニターの組み合わせで代用することを認めたという経緯があることからも、現実的と見られていました。
(LF-FC concept)
しかしながら、現時点では、未だ新型レクサスLSのオプションにミラーレスが設定されるという情報は出ていません。
新型レクサスLSには、後にFCVやスポーツグレード「Fグレード」も!?
新型レクサスLSには、今後、燃料電池車のFCVモデルやレクサス最上級スポーツグレードの「Fグレード」が発売されるという噂も出ています。
FCVに関しては、2020年に開催される東京オリンピックに合わせて出るのではと言われています。
また「Fグレード」については、最高出力は600馬力以上となる新開発されたV型8気筒直噴ツインターボエンジンを採用されるという情報も一部では出ています。
すでにFグレードがラインアップされているレクサスGS、RCに続いて、フラグシップのLSにFグレードが発売されるのかどうか今後注目です。
新型レクサスLS500の日本発売日と価格について
新型レクサスLS500の海外での発売日については、2017年末に設定される予定です。
日本での発売はまだ公表されておらず、2017年末~2018年にかけて発売日が設定される可能性が高そうです。
新型レクサスLSの価格についてもまだ発表されていませんが、予想される価格としては950万~2000万程度になるのではと見られています。
新型レクサスLSのフルモデルチェンジ情報のまとめ
以上が、新型レクサスLSのフルモデルチェンジに関する情報となります。
新型レクサスLSは、先代以上に風格のあるボディサイズに加え、より欧米向けのエッジの効いたデザインとなり、充実した最先端の安全快適装備も搭載されています。
最大のライバルとなるメルセデスのSクラスやBMW7シリーズ、アウディA8にどこまで迫ることができるのか。
今後、噂されるFCVモデルの登場なども含めて、新型レクサスLSにはかなり期待したいですね!
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